2007年になってSola cubeのブランドサイトが完成。サイト公開と同時にプロダクトの受注販売を開始しました。サイト公開後は予想を超えた反響があり、熱烈なファンレターのような長文メールを何通もいただきました。
私がモミジバフウに引き込まれたように、「植物の美しいかたち」が何かしら、受け手の心を触発しているという確かな手応えを得ることができたのです。
「植物の美しいかたち」に触発される、あの感覚は一体なんなのか?その正体は「センス・オブ・ワンダー」であると私は思います。
「センス・オブ・ワンダー」はアメリカの海洋生物学者であったレイチェル・カーソンが書いた著書のタイトルで、レイチェルの姪の息子であるロジャーと森や海で過ごした美しい体験が描かれています。
書籍の中でセンス・オブ・ワンダーとは「神秘さや不思議さに目をみはる感性」のことであり、誰もが生まれながらにして持っている感覚であると書かれています。
「子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみちあふれています。残念なことに、わたしたちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力をにぶらせ、あるときはまったく失ってしまいます。」
「美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものにふれたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたびよびさまされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思うようになります。」
(著:レイチェル・カーソン 訳:上遠恵子 新潮社「センス・オブ・ワンダー」)
Sola cubeの試作を重ねていたちょうど同時期にこの本と出会い、私がモミジバフウと出会った時に、引き込まれ、ワクワクした感覚こそ「センス・オブ・ワンダー」であったと腑に落ちました。そして、Sola cubeを通して多くの人に「センス・オブ・ワンダー」が呼び覚まされる体験を提供していきたいと使命感を強めるようになっていきます。このことが後に「自然の造形美を伝える」をテーマにしたウサギノネドコの設立のきっかけになります。
そして【私たちは世界中の人々に自然の造形美を伝え、誰もが生まれ持つ「センス・オブ・ワンダー」が呼び覚まされる感動体験を提供します。】
そんなウサギノネドコのミッションを掲げることに繋がっていくのです。