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2024.01.12

Sola cubeの誕生からこれまで(04)

植物が持つ「機能美」への興味関心が、2013年に行った「自然の造形美展」という展示に繋がっていった、ということについて振り返ってみたいと思います。(前記事はこちら)

展示のきっかけは、2012年の年末にお会いした東京・蔵前にあるGALLERY KISSAの瀧本さんがSola cubeをいたく気に入ってくださり、

「ここで個展をやってみませんか?」

と声をかけてくれたことでした。

黒子として徹しようという意識だったため、まさかギャラリーでの個展にお誘いいただくとは思いもよりませんでした。とてもびっくりしたことを覚えています。

とはいえ、広い空間を自由に使って展示するということにワクワク感を覚え、二つ返事でお引き受けしました。

展示までの準備期間は半年。

コンセプトからゼロベースで作ったことを考えると、当時の自分にとってはかなり無謀なチャレンジで、たくさんの方のお力を借りながら、がむしゃらになって準備をしました…。

植物の「美」を伝えることはもちろん、その根拠としての「機能」にもスポットを当てて、博物館のように知的にも満たされる展示にしたいというのは当初から考えていたことでした。

「Nature Art Exhibition 自然の造形美展 Presented by Sola cube」というタイトルには、そうした想いを込めています。

メインの展示は「植物の種子散布」を「仏教の五大」で表現することにしました。

植物が子孫繁栄のために利用する自然の力を、仏教で宇宙を構成しているとされる五つの要素、地(ち)、水(すい)、火(か)、風(ふう)、空(くう)になぞらえた展示をすることにしたのです。

【地】リスを利用して発芽に最適な地中に埋まる「オニグルミ」 / 3Dプリントした照明作品
【水】コルク質の浮きで海流を何千キロも旅する「ホウガンヒルギ」 / 医療用CTスキャンを使って制作した立体パズル
【火】山火事によって開いて発芽する「晩成球果」 / アクリル樹脂封入
【風】風に乗って遠くに飛ぶ「翼果」 / アクリル樹脂封入
【空】空を自在に飛ぶ「タンポポ」 / 光学ガラス内部に3Dモデルをレーザー彫刻

展示作品
展示の様子

アクリル樹脂封入だけでなく、3Dプリント、レーザー彫刻、CTスキャンなど、様々な技術を取り入れて展示作品は完成しています。

制作プロセスや展示の様子など、詳細にご興味のある方は2013年のインタビューや、GALLERY KISSAのブログをご参照ください。

人ごとの原点をたずねる暮らし百景
https://kura100.com/kouichi/

GALLERY KISSA
https://gallerykissa.jp/date/2013/06

次回の「Sola cubeの誕生からこれまで(05)」では「自然の造形美展」の少し前にオープンしたウサギノネドコの立ち上げについて執筆したいと思います。

【Sola cube History】Sola cubeの誕生からこれまで(05) »

Write by / 吉村 紘一

NEWS LETTER

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