「一番良かったものって何だった?」
2010年、当時一般の人も入場可能だったグッドデザイン賞の2次審査の会場。
ひととおり見て回ったあとで、一緒に行った腐れ縁とそれを言い合った。
ふたりともSola cubeだった。

初めて目にした透明なオブジェは、我々の想像と理解を軽々と超えてそこにあった。
なんだこれ。。
どのくらいその展示の前にいたのか記憶にないが、確かにどの展示よりも私たちはそこにいた。
使い勝手がどうとか、ボタンの押し心地がどうとか、高い技術力がとか、そういう次元ではない。
問答無用の美に圧倒された。
グッドデザイン賞はならなかったが、そうではない別の価値をそこに見た。
私たちだけではない、世界中が同じように感じていることは今の広がりを見て明らかだ。
Sola cubeの持つ美しさや感動、その魅力はどの角度からでも語ることはできるが、おそらくそもそも遺伝子レベルで惹きつけられるものであって、語るほどに野暮かもしれないとさえ思う。
Sol cubeを眺めている間は言葉を失う。
100年経とうが200年経とうが、いつの時代の人が見ても同じように言葉なく見つめるだろう。
Sola cubeは自然の普遍的な美しさを伝えるタイムカプセルだ。
それが今、目の前に静かにあることに心が踊る。

そんなわけで、Light BaseはSola cubeとの相性を狙って作ったものではないが、無意識のうちに影響されていたのだと思う。合わせたときにとても収まりが良く、吉村さんへは私のほうからおそるおそる声をかけさせていただいた。
ウサギノネドコさんのLight Baseの検品は厳しい(笑)
面と向かって言ってはいないが、正直「これ指摘するのウサギノネドコさんだけですよ、、」ということがしばしばある。
だが、そのおかげゆえにその都度製造工程や確認作業、パッケージングを改善し、より良いものとして仕立てられるようになったので、とてもありがたいと感じている。
そのうえでSola cubeはじめウサギノネドコさんのプロダクトを振り返ると、我々が手にしているクオリティはこうした水面下の強いこだわりがあってのものと気付かされる。
このあともひとりのファンとして様々な展開を楽しみにしているし、その一助になれたならこの上ない。
この記事に登場するキューブ

Sola cube ルリタマアザミ
宙言葉「意外な一面」
瑠璃色の丸い宝石(ルリタマ)のような花をつけることが、名前の由来です。花のトゲの一つ一つは小さなつぼみ。花が開くと一転、柔らかいボンボリ状の花になります。
この記事を書いた人

進藤電気設計 代表
進藤 正彦
秋田県生まれ。
大学院を卒業後、大手電機メーカー勤務を経て、2010年進藤電気設計開業。
企画から設計・製造までを手がける照明ブランドtwodoを展開中。
「明かりが一つ灯るだけで、人は安心し、幸せな気持ちになれる」という信念のもと、日照時間が少ない秋田の地から、心を癒す照明文化の創造と普及に努めている。